多くの経営者が陥りがちな勘違い
弊社の経営コンサルタントのクライアント様で多くの人が陥りがちな勘違いをしている方が結構いらっしゃいます。
それは商品やサービスの
価格の設定です。
多くの人は同業他社の販売価格よりも安くした方が物が売れるとか、予想より売れなかった商品は価格下げをすればもっと売れるのではないかと、一種の安値販売信者に陥るケースが多々見受けられます。
商品が売れなくなったら値上げをする
商品が売れなくなったら値上げをお勧めするのが私のブランデング手法です。
『安くした方が物が売れる』の勘違いについて例を挙げてみましょう。
私は馬が大好きなゆえに、乗馬クラブにも所属しておりますが、競馬もたしなむ程度ですが、たまに馬券を購入します。
将来の夢は馬主
将来馬主になりたいなんて叶いそうもない夢も持っています。
先日、武豊騎手が前人未到の4,000 勝を達成しましたニュースをご存知でしょうか?
仮に、その記録を達成した時のステッキ(ムチ)が競馬グッツを販売するショップで、直筆のサイン入りで50 万円で販売されていたとします。
しかし1週間経っても売れなかったので50%値下げの25 万円で販売することになりました。
あなたならこのステッキを買うでしょうか?
たった1週間で25 万円も安くなっているのですが、競馬に興味の無い人にはきっと高く感じてしまい、転売目的なら買う人もいるかもしれませんが、きっと買わないでしょう。
価格とは自分にとって買う価値があるかを判断する材料
しかし私なら買います。
それは値下げをしたからではなく、売り出し価格の50 万円でも買います。
このように
『商品を購入する』とは自分にとって買う価値が有るかを判断するもので、値下げなど何の意味も無いのです。
このステッキの事例はたとえ話ですが、身近でも同じような事をあったりします。
例えば建売住宅が3,000 万円で売り出されていた物件が半年足らずの期間で2,800 万円と200 万円も安くなっていた事実を目にした事があります。
先ほどのステッキの例と比べると値下げ率こそ大したことありませんが、額で言うと200 万円もの値下げです。
その時の値下げを告知した広告には、”値下げしました!”とお買い得ですよと言わんばかりに力強く表示されていましたが、この値下げを商売的にみて素直に受け止めてよいのでしょうか?
当たり前の事ではありますが、生涯一度の買い物となるかもしれない家の価値をみんなが見ている前で堂々と下げているのです。
同じ区画で早く契約した人は損した気持ちでおもしろく思わないでしょう。
値下げするより商品の良さをアピールするべき
その住宅会社の『ブランド力』の低下は明白です。
後から200 万円値下げするくらいなら、はじめから広告費に200 万円をかけてしっかり売り切るべきなのです。
値下げという手法は、閉店セールの在庫処分の時だけで使えばいいのです。
よって同業他社の販売価格は参考程度にして独自のブランド力で商品の良さをアピールする事に努めるべきなのです。
そのようなお店が実際に繁盛しています。
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